活動報告

福井大学産学官連携本部協力会

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「福井大学FUNTECフォーラム」

日 時 平成31年1月22日(火) 14:00〜18:00
会 場 福井商工会議所
地下 国際コンベンションホール
参加者 123名

 今年度の福井大学FUNTECフォーラムは、昨年の参加者を大幅に上回る123名の参加者が集い、盛会に開催された。当フォーラムはFukui University New Technology Forumの略で、今年度で第28回目を数えるが、福井大学と福井大学産学官連携本部協力会の共催で、共同研究の成功事例の発表の場として、更なる推進を図るために開催されている。

 第1部のシーズ発表会では、「新人育成システム〜大学病院での実証〜」「パーキンソン病患者の歩行補助具の試作開発」や「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム『ワンチップ光制御デバイス革新的オプト産業の創出』」(所謂グーグルグラス)「e‐テキスタイル活用による乳がん早期発見・自己検診システムの試作開発」など、地域貢献や医工連携を意識した研究成果が披露された。

 第2部の全体会議では、まず、文部科学省 科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課 地域支援室長 生田知子氏と経済産業省 近畿経済産業局 地域経済部 地域経済課の伊藤恵美子氏のお二方に来賓挨拶を頂いた。
 その後、福井大学産学官連携本部長の米沢教授から、活動の現状と今後の方向性などについて報告がなされたのに引き続いて、「もっとオープンな大学へ〜産学連携に基づく協働体制の構築事例から」とのテーマでパネルディスカッションが行われた。
 これは、産業の実例を紹介し現場を知ってもらうことによって、産学官連携を身近に感じてもらい、連携に一歩を踏み出せない会員にも参加意欲を高めてもらう狙いで今回初めて企画された。


 参加者は下記の通り、

株式会社オールコネクト  広報課 課長         竹内 真治氏
株式会社オンワード技研  代表取締役社長        川畠 丈志氏
株式会社オプトン     シーズ開発グループグループ長 田中 秀行氏
福井大学 産学官連携本部 准教授            竹本 拓治氏
福井大学 工学研究科   機械工学講座 准教授     岡田 正人氏
福井大学 工学研究科   知能システム工学講座 教授  藤垣 元治氏
コーディネーター     福井大学産学官連携本部長   米沢 晋 氏


 なお、フォーラム参加者に、産学連携の事例に関しての『あっどうも、産学官連携本部です。』と題した事例集(Vol.1:表裏表紙写真添付)を配布した。今後、継続して発刊し、配布することによって参加企業の情宣の役立ちとしていきたい。
 この事例集の入手は、福井大学産学官連携本部にお問い合わせください。
 最後に、全体会終了後、隣室に会場を移し、交流パーティーを開催し盛会の内に終了した。


(今回発刊された『あっどうも、産学官連携本部です。』)

第19回福井大学と福井大学産学官連携本部協力会とのトップ懇談会

日 時 2019年3月13日(水)  16:00〜17:45
会 場 福井県国際交流会館 3F 特別会議室
参加者 96名(内協力会会員47名)

 「第19回福井大学と福井大学産学官連携本部協力会とのトップ懇談会」は、福井県国際交流会館3F特別4会議室で開催された。当日は、協力会の会員、福井県を始めとした行政関係、福井大学など多くの産学官関係者が集い、産学官連携が抱えている問題や課題などについて意見を交わした。
 今回は、過去2回で採用したグループディスカッション方式からパネルディスカッション方式に変更した。
 これは過去6年間の活動について総括して振り返りつつ、今後どういう方向性を持って産学官が取り組むことによって、活動を活性化することができるかを、それぞれの代表と江守会長のファシリテーションで進行した。


 パネラーは以下の通り。

安倍暢宏氏  福井県産業労働部部長
眞弓光文氏  福井大学学長
上田孝典氏  福井大学次期学長
田中 保氏  株式会社田中化学研究所 最高顧問
松浦勝俊氏  株式会社松浦機械製作所 代表取締役社長


 パネルディスカッションでは、過去のトップ懇談会で出た意見のなかで、大学側が産業界側に如何にわかりやすく研究シーズを発信するか、そして、産業界からも大学側にどのようなニーズを発信するかが重要なテーマであると田中氏が口火を切った。


 産業界からは,「企業と大学の接点を点から線や面に増やして連携強化を図るべきだ」といった意見や,「企業からの呼びかけが共同研究につながった取り組みがあるものの,大学からの働きかけが弱い」という指摘があった。さらに,福井県における産学官の共同研究のこれまでの取り組みと,今後のさらなる活性化に向けて議論が行われた。また会場からは,専門職大学院の設置等に関連し地域企業の海外展開を踏まえた人材育成への期待や,福井大学との医工産学連携における成果についての紹介があった。医工連携では医学部との連携ニーズはあるものの,大学の敷居の高さを低くするため,CDやコンシェルジュのような大学の窓口を広げる取り組みへの提案が上田副学長からなされた。
 最後に研究,産学・社会連携を担当する岩井副学長から,「大学教員は個々の企業の実態を知らないことからすぐに解決できないテーマもあるが,企業にとっては大学に相談する中でイノベーションにつながるいいヒントが得られることが多い。これからも一緒に福井を盛り上げていきたい」との今後に向けてのコメントがあり,経済界と大学の相互理解を深め,産学官連携活動をさらに積極的に進めていくことの確認がされた。