活動報告

福井大学産学官連携本部協力会

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「福井大学FUNTECフォーラム」

日 時 平成30年1月24日(水) 14:00〜18:00
会 場 福井商工会議所ビル 地下
国際コンベンションホール
参加者 107名

 今年度の福井大学FUNTECフォーラムは、連日の降雪にもかかわらず103名の参加者が集い、盛会に開催された。当フォーラムはFukui University New Technology Forumの略で、今年度で第27回目を数えるが、福井大学と福井大学産学官連携本部協力会の共催で、共同研究の成功事例の発表の場として、更なる推進を図るために開催されている。

 第1部のシーズ発表会では、「産学官連携本部の新体制」「地域を志向したキャリア・アントレナーシップの養成」や「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム『ワンチップ光制御デバイス革新的オプト産業の創出』」(所謂グーグルグラス)「福井産ナツメと福井産酵母を原料とする機能食品の開発」など、地域貢献を意識した研究を紹介した。

 第2部の全体会議では、江守・福井大学産学官連携本部協力会会長は、「産学官金が連携して着実な歩みを進めていくことが必要」と挨拶した。
 続いて福井大学産学官連携本部長の米沢教授から、活動の現状と今後の方向性などについて報告がなされたのに引き続いて、北陸先端科学技術大学院大学 伊藤泰信准教授(福井市出身)が「現場の課題や消費者ニーズを"エスノグラフィ"する−文化人類学の実務への可能性」と題して特別講演を行った。
 このなかでは、消費者ニーズは具体的な言葉として表出されるとは限らず、アンケートすることによって得られるデータが必ずしも、消費者需要を表わし売り上げに繋がるとは限らない。
 例えば、女性が食器売り場でブルーの食器が美しく、きれいだと評価して絶賛していても、結局購入するのは白い色のモノであったりする。これらは消費者の無意識の行動を観察することによって、潜在的なニーズや課題を掘り起し、新たな商品開発や改良などの課題解決に活かすことができる。これを伊藤氏は、集団や社会の行動様式を、観察によって綿密に調査研究する「エスノグラフィ」であり、現在産業界でも注目されている技法であると紹介した。
 次に、文部科学省 科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課 地域係長 門倉真士氏が「文部科学省の地域科学技術政策概要」について説明した。
 最後に、経済産業省 近畿経済産業局 地域経済部 古島竜也氏が「新しい経済政策パッケージと平成30年度予算案について」述べた。
 全体会終了後、隣室に会場を移し、交流パーティーを開催し盛会の内に終了した。

第18回福井大学と福井大学産学官連携本部協力会とのトップ懇談会

日 時 平成30年3月14日(水)  15:45〜17:30
会 場 福井大学総合研究棟1 13階 会議室
参加者 81名(内協力会会員48名)

 「第18回福井大学と福井大学産学官連携本部協力会とのトップ懇談会」は、福井大学総合研究棟の13階会議室で開催された。当日は、協力会の会員、福井県、福井市を始めとした行政関係、福井大学など多くの産学官関係者が集い、産学官連携が抱えている問題や課題などについて、熱心に意見を交わした。
 今回は、昨年採用したグループディスカッション方式を改善し、全員が意見を述べることができ、更に多くの方々との意見交換が可能なように、編成を小さくしてグループ数を増やした。
 意見には、
 人口減少下において、廃業数が企業数を上回っている現状があり、若者の企業やイノベーションを促す仕組みを産学官が共同して作り上げていくことが福井の創生に必要なことではないか?そのための学生の教育も改めて考えていく必要があるのではないか?
 お互いが気軽にコミュニケーションの取れる関係で、スピード感のあるマッチングができると良い。相互理解不足があるので、例えばオープンセミナーなどによって大学がシーズを数多く発表する場があってもよい。
 産学官連携に関わっている大学側の教師だけではなく、全ての教師全員が研究シーズを披露するような場を作ってはどうか?産業界が理解できるような話し方や伝え方で、短時間にプレゼンするような工夫が必要である。
 等々、非常に建設的な意見が多く出され、有意義であったとの感想も頂いた。
 今後は、FUNTEC フォーラムも含めた行事の在り方も考えていきたい。