2026年度 事業計画
人口減少問題を直視し、幸せのバトンを次世代へ
~経営者の知恵と行動で福井の未来を拓く~
 

 

 国内外で変化の激しい時代となっています。世界を見渡すと、トランプ関税やドンロー主義的な施策を進める米国により、自由貿易体制が新たな局面を迎えています。ウクライナ戦争の長期化だけでなく、本年に入って米国のベネズエラ進攻やイラン戦争の勃発など、世界秩序がさらに翻弄されるとともに、経済にも多大な影響を与えています。国内では、初の女性総理大臣の誕生、政権再編、衆議院選挙による与党の歴史的躍進など、政治の世界でかつてない刷新が進んでいます。福井県内でも、石田嵩人知事による新しい県政運営がスタートしました。福井経済同友会においても、変化を恐れず、福井県の発展に寄与する思いを新たにするところです。

 

さて、福井県は、全国に先駆けて人口減少と高齢化が進行している地域の一つです。若年層の県外流出は依然として続き、地域経済の担い手不足は深刻さを増しています。これは消費市場の縮小にもつながっています。若年層は、その能力を十分に発揮し、生きがい、やりがい、そして成長を得られる「場」を求めており、経済界はそれらを提供していく責任を感じなければなりません。
 当会は福井県と共同で、人口減少問題の緩和やウェルビーイング社会の実現に向けた「ふくウェル」*①などの取り組みを進めてきました。福井県の幸福度は客観的評価*②で12年連続全国1位ですが、2025年の全国調査では主観的幸福実感評価*③でも日本一となりました。北陸新幹線の県内開業効果が大きな要因でしょうが、当会の活動も幸福度上昇の一助になれたと考えています。今後もさらに人口減少問題への対応をメインテーマに真剣に取り組み、若者や女性が企業や地域へのエンゲージメントを高め、働きたい、住みたいと思う福井県を、次世代につないでいきます。

 北陸新幹線の大阪延伸に目途を付けるのも、次世代への責任です。小浜京都ルートは、関西圏をはじめ中国・四国・九州という西日本の巨大経済圏と北陸を直結させ、新たなビジネス機会の創出、観光需要の劇的な拡大、そして人材流動性の向上を促す、福井経済の成長戦略の「生命線」です。南海トラフ地震の発災が予想される中*④、東京一極集中から多極分散型社会へ、そして多極をつなぐ国土軸のリダンダンシー*⑤の確保としても、その重要性は極めて高いと認識しています。関西、京都など沿線同友会との連携に努めます。

 日本のエネルギー安全保障の観点から、原子力発電所の有効活用も重要テーマのひとつです。美浜原子力発電所では、新増設やリプレースに向けて地質調査が始まっています。原子力エネルギーの長期的な活用の議論をさらに深化させ、脱炭素社会実現の観点から再生可能エネルギーの導入や省エネルギー対策についても研究を進めます。

 2026年は福井県にとって、課題から目を背けることなく、未来への投資を加速させる「勝負の年」となります。私たち福井経済同友会は、経営者の叡智を結集し、この厳しい時代の羅針盤として、地域の発展に尽力する所存です。

 

 

委員会活動方針

交流促進委員会

講演会などを企画運営し、会員に学びと刺激の場を設けます。会員相互の交流会、各地経済同友会との交流会も企画し、当会のプレゼンス向上に努めます。また、会員が地元福井県の歴史と文化への理解を深める機会を設け、企業経営者の意識変容、文化度の向上を目指します。

会員相互の交流及び他地経済同友会や経済団体との交流促進

各種経済同友会大会への参加促進

新入会員増強の企画計画立案と管理運営

例会講演会の企画運営

HPの運営管理

三友会の運営管理

福井県の歴史と文化への理解活動

次世代イノベーション委員会

新入会員(入会3年以内)及び若手会員(50歳以下)を対象にした交流会などを企画し、会員の交流、そして経済同友会活動への理解の促進に努めます。交流を深める取り組みの一環として、互いの企業訪問、視察等を行い、会員企業のイノベーションを後押しします。

 

人づくり委員会

会員企業の若手社員の成長を促す「新時代の異業種交流会」を継続して運営し、会員企業の人材育成や人材確保に寄与します。福井県が主催する教員の企業体験キャリア教育や、高等学校のキャリア教育への講師派遣に協力します。さらに、県外(首都圏)に流出した若者のUターンについて研究します。

 

ウェルビーイング経営委員会

県内企業に勤める従業員の幸福度(ウェルビーイング)向上を目標に、国内外企業のDEIB*⑥に関する取り組みを研究します。会員への事例紹介、知見の共有に努めます。特に女性の地位向上を促進し、若者の思考や行動についての研究も進めます。

 

人口減少問題委員会

福井県の「人口減少を少しでも抑えること」と「人口減少に備えること」を両輪として、多角的に研究を進めます。企業経営者が社内でできることに限らず、少子化対策やU・Iターンを促すまちの在り方、外国人の定住と共生(留学生含む)を促す社会の在り方などについても研究します。人口が減少した先の地域や企業の持続可能性についても研究します。

 

政策研究委員会

県内の重要課題を広く研究します。北陸新幹線については、大阪までの早期開業を後押しし、また新幹線効果を最大化するための観光の在り方、地域創生の方向性などについて考えます。エネルギー問題については、次世代原子力発電所(SMR等)と連携したAI用データセンターの誘致など立地地域の地域創生など諸課題について研究します。

 

 

*①福井県の幸福度ランキングが6回連続12年間日本一となり、県民一人ひとりの幸福実感をさらに持続的に高めるために作られた官民共創組織。「幸福度日本一の社会基盤」と「県民一人ひとりの高い幸せ実感」の両方が実現された「日本一の幸せ実感社会」のモデル構築を目指す。

*②一般社団法人日本総合研究所による客観指標による都道府県別幸福度調査で、福井県は2012年から12年連続日本一の評価を得ている。

*③デジタル庁ウェルビーイングダッシュボード(Dashboard Regional Well-Being Index)による2025年のアンケート調査で、主観的評価でも日本一の結果になった。

*④南海トラフ地震の発生確率:政府の地震調査委員会は2025年9月、今後30年以内に発生する確率を「20~50%」から「60~90%以上」に見直しました。被害想定は死者29万人、経済被害は292兆円と想定されています。なお、首都直下地震は2004年に今後30年以内の発生確率を70%とし、経済被害予想額は2025年に83兆円と試算されています。

*⑤「冗長性」「余剰」を意味する英語。国土計画上では、自然災害等による障害発生時に、一部区間の途絶や一部施設の破壊が全体の機能不全につながらないように、予め交通ネットワークやライフライン施設を多重化、予備の手段が用意されているような性質を示す。(国土交通省 用語解説ページより)

*⑥DEIB:Diversity(多様性)、Equity(公平性:一人ひとりのニーズや背景に配慮して適切なサポートを提供することを重視すること。違いを勘案せず、平等に機会を与える「平等」(Equality)ではない)、Inclusion(包摂性・受容性)、Belonging(帰属性:自分の居場所があるという感覚)

 

 

活動組織と運営

総会 5月29日(金)
例会 適時開催
常任幹事会 毎月開催
幹事会 適時開催
委員会 適時開催
委員会組織 交流促進委員会
次世代イノベーション委員会
人づくり委員会
ウェルビーイング経営委員会
人口減少問題委員会
政策研究委員会

 

交流活動

会員相互の交流活動

会員懇談会 2026年7月29日(火)予定
来年を語る会 2026年12月4日(金)予定
懇親ゴルフコンペ 2026年11月14日(土)予定

 

他経済同友会との交流活動

日本海沿岸地域経済同友会サミット 2026年7月8日(水)
西日本経済同友会代表者会議 2026年8月7日(金)
全国経済同友会事務局長会議 2026年9月17日(木)
西日本経済同友会合同懇談会  2026年10月16日(金)